「本当はやりたくないけど、断れないから仕方なくやる」
「もめたくないし、もめない方がラクだから、自分がやる」
日常生活で、このように無意識に我慢していませんか?
自分が我慢すれば、「場がスムーズに動く」「相手に嫌な思いをさせないで済む」などと思い、我慢しがちな人は多いはずです。
- 眠れない・寝すぎてしまう
- 食欲がない・たくさん食べてしまう
- 胃が痛い
- 下痢 等
これらの症状がでていませんか?
これらは、ストレスが原因で自律神経が乱れることによる心と身体が壊れる前の警報です。
我慢し続けて体調を壊し、現在は我慢を手放した私から
・我慢し続けたら、心と身体を壊した私の話
・必要のない我慢を身につけた原因
・必要のない我慢をしている人の特徴
・我慢しない方法
について紹介します。
この記事を読めば、心のモヤモヤを軽くして、心も身体もラクに生活できるようになります。
必要のない我慢をし続けると、心と身体を壊す
日本では、「忍耐」や「我慢」を美徳として高く評価する文化があります。
私はまさにこの価値観があり「我慢することは当たり前」「自分が我慢して、周りがよければそれでいい」という思考で生きていました。
しかし、この価値観は自分には必要ないと考えが覆った経験をしました。
それは、社会人3年目のことです。
もともと身体は強い方である私でしたが、この頃から胃痛・不眠・食欲低下などの症状が数カ月続きました。
ある日の朝、出勤前に涙が止まらず、1時間泣いて出勤するということがあり、数日間続きました。
結果的に、適応障害・不安障害になってしまったのです。詳しくは、私のプロフィールをご覧ください
その時初めて「自分は我慢していた」と気付きました。
我慢について
『養育者(親など)の教育がこどもの「社会に適応する我慢」にどのように影響したか』の論文を参考に、我慢について解説します。
我慢に種類があることは知っていますか?論文によると、我慢には2種類あるそうです。
我慢の種類
①辛さ・苦しさを無理やりこらえるための我慢
②子ども自ら判断して、自分の意志で、自分の行動をコントロールするための我慢
社会でうまくやっていくために必要な我慢は、②の我慢だそうです。
こらえるための我慢を身につけた原因
支配的・抑圧が過剰な親は、
と子どもを威圧する傾向にあります。
そのような親は「~しなさい」「これは~しなきゃだめ」などの言葉で、一方的に子どもを抑圧します。
このような状況に追い込まれた子どもは、自分の発言や行動が間違えば「親に叱られる」ことに、恐れや不安を抱きます。
その結果、辛さ・苦しさを無理やりこらえるための我慢を身につけました。
子ども自身が自分を守るための生きていくための必要な術なのです。
また、子どもの意志で判断・行動する機能の発達が妨げられ、自分の意見を発言することを躊躇するようになると考えられるそうです。
親から強要される我慢を繰り返し行うことにより、自分の気持ちを出してはいけないと思うようになります。
その結果、自分の気持ちをつかむことができなくなってしまうのです。
こらえるための我慢をしている人の特徴
子どもの頃、親から支配的・抑圧的なことをされた記憶はありませんが、結果的に我慢をし続けてしまいました。
我慢をすることが正しいという価値観を押し付けられた可能性もあります。
必要のない我慢を身につけた原因はわからなくとも、こらえるための我慢をしている人はいます。
そのような人の特徴を紹介します。
自分よりも他人を優先する
周りから「優しい人」と言われている人は、自分の気持ちよりも相手の気持ちを優先します。
子どもの頃、親に叱られないように親の期待に応えようとしていた人は、大人になっても他人の期待に応えようとします。
また、相手に嫌われたくないなどの気持ちが優先する場合もあります。
このような人は、言いたいことが言えなかったり、相手と意見が違っていても相手の意見に合わせたりします。
相談にのるけど、相談しない
モヤモヤや違和感、ムカついても、その場では言わず、1度自分の中で感情を吞み込む人です。
消化できるように、無理やりモヤモヤを自分の中で納得させます。
また、そもそも人に相談することにエネルギーを使うため、気軽に相談しない場合もあります。
「相手に内容を伝わるように話さなきゃ」
「話の主訴をしっかり伝えなきゃ」
「相談した相手の機嫌が悪くなったら嫌だな」
「相手に自分の気持ちを分かってもらえないかもしれない」
このようにいろいろと考えているうちに、相談しなくてもいいかな~となります。
いつも「大丈夫」といっている
相手に迷惑かけたくない、心配かけたくないと思っているから、「大丈夫」の一言で終わらせてしまう人です。
また、自分に「大丈夫」と言い聞かせて、不安を取り除こうとしている場合もあります。
しかし、「大丈夫」と言っているときは、大丈夫ではありません。
間違った我慢を手放す方法
自分が我慢していることに気づく
「自分は我慢しているんだ」と気づくだけで、我慢に対して敏感になります。
これは、心理学の「カラーバス効果」という現象が起きるからです。
カラーバス効果・・・特定のことを意識すると、その特定のことに関する情報が自然と目にとまる現象
例)部屋の中にある赤いものを探してくださいというと、普段気づかない部屋の赤いものが目に入ってくる。
この記事を読んでいるあなたは、すでに「我慢する自分」に気づいています!それでOKです!
意識することで、今後の行動が変わります。
「自分はどうしたい?」を考える
選択するときに、相手の気持ちをおいといて、まず「自分はどうしたい?」を自分に聞くことです。
最初のうちは、10回に1回、20回に1回でもOKです!
自分の気持ちを自分に聞けたことが大きな行動です。
1回目ができたら、徐々にできるようになります。
まずは、LINEなどの媒体を通して間接的に誘いや依頼されたときに、やってみてください。
自分にメリットがあるか考える
自分がどうしたいか気持ちがわからない人もいるはずです。
そのような人は、我慢することで自分へメリットがあるかを考えてみてください。
メリットがあり、そのメリットが欲しいと思ったら必要な我慢かもしれません。
しかし、メリットがほしいと思わなかったら、それは不要な我慢です。
まとめ
あなたは、人のためを思ってたくさん我慢してきました。
苦しい気持ち、辛い気持ちを抑えて、人のためにたくさん頑張りました。
今度は、自分のために自分の気持ちを第一に聞いてあげてください。
自分の気持ちは、自分にしかわかりません。そして、その気持ちに応える人は、自分しかいません。
無意識に不要の我慢をして、身体を壊してからでは遅いです。
少しずつでもいいので、本当の自分の気持ちにこたえてあげてください。
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