「みんな頑張っているのに、自分だけ弱音は吐くことはダメだ」
「しんどいけど、耐えなきゃ」
「弱音を吐くことはカッコ悪い」
弱音を吐くことは悪いと思っていませんか?
それゆえ、つらい・しんどい状況なのに弱音を吐けないことに悩んでいませんか?
私も、弱音を吐くことは悪いと思っていて、つらいけど周りに言わない人でした。
そんな私から
・弱音を吐くことは悪いと思っている原因
・弱音を吐く方法
・知っておきたい考え
について紹介します。
この記事を読めば、我慢しがちな弱い自分を出すことへの抵抗がなくなり、心を軽くして日常を送ることができます。
弱音を吐くことは悪いことではない
単刀直入に、弱音を吐くことは悪いことではありません。
理由は、つらい気持ちを抑えすぎると、心と身体が壊れるからです。
ストレスは、感情と思考の分離によって、強くなると言われています。
つまり、「つらい」「無理」という自分の感情と、「こうすべき」「これをした方がいい」という思考から出た結論が異なるとき、感情を抑えて思考の結論を選択してしまうと、ストレスが強くなるのです。
自分の感情に反する選択をし続けてストレスを抱え込むと、自律神経に悪影響を及ぼします。
それを放置しておくと、体調不良は長引き、短期間で治せたものが、長期間お金と労力をかけなければ治らないほどになってしまいます。
私は、不眠・食欲低下・胃痛などの症状が数カ月続き、適応障害・不安障害になってしまいました。
弱音を吐くことは悪いと思っている原因
「弱音を吐く=悪い」という思考は、どこから生まれたのでしょうか。 考えられる原因を紹介します。
子どもの頃の環境
自分がいるところで、親が愚痴や弱音を吐いているところを見たことがない。
このような場合、弱音を吐くことは、人前で見せるものではないと思い込んでいる可能性があります。
子どもの頃は、親とのやり取りだけが、子どもにとっての世界の全てです。
親(家族)を通して、コミュニケーションや社会のルールを覚えるため、親の振る舞いや姿勢が、今の自分のベースになります。
親に「人前で弱音を吐いてはダメ」と注意されていないとしても、子ども自身が「人前で弱音を吐く=悪い」感じとってしまったことが考えられます。
過去の嫌な思い出
子どもが習い事のピアノの練習をしているとき、何度やってもうまくできず悔しくて「できない」と泣きじゃくると、母親に怒られた。
このように親に怒られたことで、子どもは「弱音を吐くことは、悪いこと」と思い込んだ可能性があります。
本当は自分の気持ちを受け止めてほしいのに、「弱音をいうと相手を困らせてしまう」「弱音をいっても助けてくれない」などと感じ、ネガティブな感情を抑えるクセがついてしまうのです。
会社・職場の独自の価値観
会社・職場の常識やルールが、世間だと非常識ということがあります。
「弱音を吐く=悪い」などと、上司や先輩に言われた、研修で教えられた、社内の雰囲気がそうである、と思い当たる節はありませんか?
以前、私が勤めていた会社では、図のようなポスターが社内に掲示されていました。
これを見た私は、「できない自分が悪い」「そんな自分は、弱音を吐いちゃダメなんだ」と、自分を責めることが強くなりました。これがきっかけで、つらい状況でもより我慢するようになりました。
しかし、私の解釈は間違っていました。
この図は、「原因自分論」を示しています。
「原因自分論」とは、「物事の結果の原因は自分にある」という考え方。
(反対の考え方は「原因他人論」=物事の結果の原因は他人(外部要因)にあるという考え方。)
出典:両学長リベラルアーツ大学
「原因自分論」の本質
・起きたことを自責と捉えて、状況を客観的に認識する
・根本の原因を見直し、対策を考える
・他人は変えられることができないため、変えられる自分と未来にフォーカスする
自分を責める考え方ではない
自分が悪いから、我慢する
諦めて頑張るしかない
私は、勝手に間違った解釈をして縛られていましたが、社内で言われたことに何も疑問に思わず、素直に受け入れていないでしょうか。
あなたがそのまま受け入れているとしたら、会社独自の価値観に縛られている可能性があります。
世間の価値観
社会のルールや価値観は、国や地域、時代によって変化します。
例えば、「男性=弱音を吐いてはいけない」という価値観についてです。
現代、ジェンダーレスという言葉があるように、男だから女だからという区別することは、徐々に非常識とされてきています。
このような少し前の価値観を周囲から押し付けられ、その価値観が正しいと思い込んでいる可能性があります。
ある価値観が正しいか正しくないかは、自分で判断する権利があります。
しかし、その権利さえも周囲の人に阻害されているのです。
弱音を吐く方法
つらい・しんどい状況こそ、弱音を吐く(自分の気持ちを表に出す)ことが、自分自身を守ります。
周りに気持ちを出すことができない人・苦手な人に、特におススメする気持ちの出しを紹介します。
自分の気持ちを紙に書く
抑えた気持ちは処理されないと、心に溜まっていくばかり。溜まった感情は、自分の容量を超えた途端、爆発してしまいます。
そうなる前に、感情を紙に書きだしてみてください。
誰に向けてではなく、ペンが動くままに書いてみてください。殴り書きでOKです!
私のおすすめ方法
罫線のない白紙・・・時の大きさ・列などを気にせずに、無心で書くことができます
自分を褒める
紙に書いて自分の気持ちが可視化できたら、その気持ちを受け取り、頑張っている自分を褒めてあげてください。
弱音を吐きたくなるときは、自分ではどうにもできず困っているときです。
今まで対処したことがないことに向き合っているあなたは、十分頑張っています。
究極のことをいうと、ストレス社会で働いたり家事をしたり、生きていること自体がすごいことです。
自分のことを知らない人に話を聞いてもらう
あなたが勤務する会社や職場を知っている人に聞いてもらう場合、職場の事情や人間関係などの先入観があり、望んでいない反応が返ってくる場合があります。
そうならないために、まっさらな状態で純粋に話を聞いてくれる、あなたを知らない人に話を聞いてもらいましょう。
悩み相談を提供するサービスを利用する方法も一つの手です。
その際、ただ話を聞いて共感してほしいのか、解決策を提示してほしいのか、サービスを受ける前にリアクションの要望を伝えることがコツです。
全く弱音を吐いていない人は、いるのだろうか?と自分に問う
SNSで「つらい」「もう無理」「しんどい」などと検索すると、関連する投稿が無数にあります。
この時点で、弱音や愚痴を吐いている人がいるのがわかるでしょう。
誰かから言われた「弱音を吐いてはいけない」という言葉を、一度疑ってみてください。
疑うことで、自分の中にある考えを客観視することができます。
自分なりの考えが現れる可能性があります。
人によって、つらさ・痛みの沸点は違う
唐突ですが、例えば、同じ位置・指圧でAさんとBさんは、足つぼマッサージを受けたとします。
Aさんは、涙が出るほど痛がり、Bさんは痛いが我慢できると感じました。
このように、同じことを体験しても、人によって沸点(感情が動くライン)は異なります。
Aさんにとっての、Bさんにとっての、あなたにとっての沸点は、一緒ではありません。
「周りは、自分よりも大変だから」は、そもそも周りとあなたが経験していること自体が違うため、あなたと比較する対象にはなりません。
同じ部署・同じ職業の人だとしても、あなたの沸点とその人の沸点は違うため、比較対象にはなりません。
あなたがつらい・大変・しんどいと思った感情は、あなただけのものだから、どのように感じてもいいのです。
つらいならつらい、弱音を吐きたいなら吐きたい、それでいいのです。
まとめ
自分のつらい・しんどい気持ちを無視せずに、受け止めてあげてください。
そう感じている自分も、自分です。
その行動の一つ一つが、自分を守ることに繋がります。
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